【高校セレクション】全国クラス某高校サッカー部スポーツ推薦 3つの合格要素

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【高校セレクション】全国クラス某高校サッカー部スポーツ推薦 3つの合格要素

毎年7月〜8月に来季のスポーツ推薦選考会が行われています。そこで、某高校サッカー部スポーツ推薦で選考される選手達の特徴と合格に向けた対策について列挙していきます。

① 上手いか?下手か?による選別

過去に全国高校サッカー選手権準優勝の実績もある某高校サッカー部では、テクニックとサッカーセンス(状況判断)を中心に選別が行われます。端的に言えば「ボールを失わない能力とその安定感」をベースに選別されます。全国クラスの高校サッカー部においては、圧倒的な練習量やスタミナ強化により「相手に走り負けない」を武器とするチームも多いですが、「テクニックの安定感」と「読み(状況判断)の安定感」を重視するという点で大きく選考基準が異なります。

それは、当該クラブのサッカー哲学にもなりますが、自分達は「テクニックでチームを勝利に導く」という軸をブラさないという姿勢でもあります。どれだけ身長が小さかろうが、どれだけ足が遅かろうが、テクニックと状況判断で勝利に導ける選手は選ばれる傾向があります。

つまり、中学3年までに「テクニックの安定感とは何か?」や「状況判断や読み」を自分なりに理解出来ておらず、いつも監督やコーチの顔色や声を聞きながらプレーしている選手が、チームとしてのボールポゼッションやビルドアップが身体に染み込まれていない状態でセレクションに臨んでも手遅れとなります。

② 最低限の学業成績をクリアしておく

スポーツ推薦と言えど最低限の成績が必要になります。非公開ブログですが、不特定多数の方に閲覧される可能性もあるため、具体的な数字は別の機会にお伝えするとして、中学3年の一学期までの成績が9教科評定◯◯以上(その他、3教科の評定も影響)と明確に基準が定められています。文武両道を冠する学校であるため、スポーツ推薦希望者も日々の学業に手を抜いていないことが前提となります。

③ 「ゴールへ導く型」を持つ選手

高校サッカー以降から、全国クラスの選考で求められることが「結果」になっていきます。最も分かりやすいのが「ゴール」ですが、「たまたま決めたゴール」なのか、「その選手の自力や過去の積み重ねで掴み取ったゴール」なのか、高いレベルのサッカーを観てきた玄人が見れば一目瞭然です。それが「その選手特有のゴールへ導く型」です。

テクニックもある、ゴールへ導く型もある」というのが、当該高校における最上位の選考基準とも言えます。

より直接的に、ドリブル突破からのシュートなのか、相手を抜かずに決めるシュートなのか、センタリングに合わせる技術なのか、プレスキックからの直接ゴールなのか、右45°からのゴールなのか、”ゴールの型”は人それぞれですが、「この選手はゴールの型を持っているな…」とスカウトに見せ付ければ、自ずと選考結果も見えてくるはずです。※ただし、やはり、①のテクニックに関する基準は大前提になります。

【筆者】
岩崎 勇一郎(サッカー指導者/文武両道育成の専門家)

生物工学的視点からアスリートの成長と発達を研究(工学博士)。様々な同世代Jリーガーのセカンドキャリア対策を担う過程で「文武両道型の育成」に確信を得る。また、怪我によりサッカー人生を断たれる多くのトップ選手達を目の当たりにしながら、身体能力だけではなく「テクニックと状況判断能力」を武器として磨くサッカー観・育成メソッドの必要性を実感する。

<現在>
関西圏 J3リーグクラブ スカウト (スカウト実績
國學院久我山高校サッカー部 コーチ・U-15スカウト・進路指導
早稲田ユナイテッド総監督(U-22, U-15, U-12)
B1リーグ レバンガ北海道 文武両道型育成システム開発
ワセダクラブ理事

<過去の経歴>
元 FC琉球 スカウト (2017年〜2018年:クラブ史上初のJ2リーグ昇格へ)
元 早稲田大学ア式蹴球部 コーチ・関東リーグ理事
元 開成高校・中学サッカー部 テクニカルコーチ

<選手歴>
フォルツァ02→國學院久我山高校サッカー部→早稲田大学ア式蹴球部→早稲田ユナイテッド

<執筆>
東洋経済オンライン 過去の執筆記事(URL
ジュニアサッカーを応援しよう 2017年 4月号(URL
サッカーダイジェスト 2018年 9/13 号(URL

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